ジョー

望みのジョーのネタバレレビュー・内容・結末

望み(2020年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

「あんないい子が」

高校生が殺された事件。関わっているのは被害者含めて4人。主人公一家、長男のタダシはその加害者、もしくはもうひとりの被害者である。
残された一家に降りかかる不幸を事細かに描く。

劇中でタダシに対して、身内から「あんないい子が」というセリフが出てくる。
物語が始まってから事件が起きるまで、一度もいい子の描写がされてない。
その事によって1mmもタダシには感情移入出来ないように設計されている。


思いを重ね合わせるのは家族の方。

もし兄が加害者として生きているなら、自分の人生は狂ってしまうので死んでしまっていたほうがいいという妹。

息子の責任は親の責任だと言って、残された家族を社会の厳しい視線からなんとか守ろうとする父。

どんな形でも帰ってきて欲しい、犯罪者だとしても家族を失うことは耐えられないとヒステリックになる母。

どちらに転んでも最悪。
明らかにされない真実を巡って全員が狂っていく。
知らないのなら言葉に出してはいけない。
知ってから取り返せるものと、そうでないものがある。
人の死は明らかに後者だ。