♪見上げてごらん夜の星を〜
人は絶望しそうになった時に、夜の星を見上げて希望を見出してきたのではなかったのか。夜空を見上げて絶望しなくてはならないとは、何とも辛い。
ディザスターを題材としたコメディなのだが、風刺が効いている。笑いつつも、この状況下に置かれたら、自分は何を信じ、どう行動するろうかと身につまされた。人は誰しも、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価してしまう傾向があるらしい。相反する情報が流布したら、誰の「科学」を信じたらよいのだろう。
「上を見るな、下を見ろ」
地球に巨大な彗星が近づいているわけでもないが、為政者たちにずっとそう言われ続けて、不満を口にすることを封じられてきたような気がする。
絢爛たるキャストに目が眩む。
レオ様とジェニファー・ローレンスだけでも充分に豪華なのに、メリル・ストリープやらケイト・ブランシェット、マーク・ライランスが実に生き生きとくせの強い人物を演じている。
そしてティモシー・シャラメくん。彼が美しい言葉で祈るシーンでは思わず涙が
こぼれた。「その時」が来たら私も穏やかに祈りたい。
2021年映画納め。劇場鑑賞本数8本。ついに一桁。少ないけれど、どれも大満足な作品ばかりでした。2022年は二桁を目指します!