まめだいふく

ドント・ルック・アップのまめだいふくのレビュー・感想・評価

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)
3.0
 「静観し 精査します」

 とんでもなく滑稽で、とんでもなくリアル。そしてとんでもなく恐ろしい作品。
 実際に地球を滅ぼすほどの規模の隕石が地球に向かっているとわかったら、おそらく人々はこういう反応をするだろうというシミュレーション的な映画。『ディープ・インパクト』や『アルマゲドン』よりも現実味がある。
 数日後には確実に終末が訪れるにもかかわらず、どこか他人事な人々。
 「人類滅亡なんて、どうせ大げさに言ってるだけでしょ」
 「結局避けていくんじゃない?」
 「まあ、お偉いさんが何とかするだろ」
 なんて声が聞こえてきそう。
 人間には、日頃信じ難い事件や事故をニュースなどで見聞きしていても、それらは決して自分自身の周りでは起こるはずはないという根拠のない確信を抱いたりする……なんてことを何かの本で読んだ気がする。そんな妙な楽観的性向を揶揄している部分もある気がする。

 そしてもう一つのテーマ、人間の底なしの欲望。
 あの展開には開いた口がふさがらなかったな。そこまで愚かか、と。
 国のトップをはじめ、どいつもこいつも全く話が通じない。で、そんな連中だけに生き延びる道が用意されているという、何とも納得のいかない事実。

 面白いが素直に笑えない物語の中、アリアナ・グランデの歌が不釣り合いなほど名曲で泣けた。

 「選択肢は常にあるぞ 重要なのはどの選択をするかだ」