Jaya

スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話のJayaのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

無認可の自閉症児ケア施設を運営するブリュノと若者支援団体のマリクが奮闘するお話。この邦題はもうちょいどうにかならんかったのかなあ…。

二人を筆頭に演技が素晴らしい。ドキュメンタリーでも見ているかのような迫真の演技。丁度いいカメラワークに、劇伴も良かったです。

実録系にありがちな誇張ではなく、話を凝縮させる為の誇張から成る構成が素晴らしい。特に終盤の監査員とのやりとりが出色。ブリュノの台詞は「お前らにできるのか」ととれますが、「辞められるものなら辞めたい」とも取れて、絶妙。直後のダンスのシーンが印象的。

様々な局面での台詞回しの迫真性が素晴らしく、相当に取材をしているのだろうと感じさせられました。言語聴覚士や姉との恋愛要素のハズし方も絶妙。

ブリュノとマリクはそれぞれ敬虔な教徒でしたが、人のために力を尽くすにはやはり宗教の力が欠かせないのかなあ。

笑いを交えながらしっかりとキモを押さえ、素晴らしい構成力で問題提起を成功させていた名作でした。
Jaya

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