このレビューはネタバレを含みます
誰の立場になって考えるかで見え方や「空白」の捉え方も変わると思うから何回でも見たい映画。
これでもかってくらいに追い詰められる店長を見ていてものすごく苦しくなった。
おばあちゃんは世の中はそんなに悪いものじゃないって言ってたけど実際自分が苦しい時はそんな言葉は響かないよね。
辛い人の気持ちは他人には分からないから。
草加部さんみたいに何の悪気もなく心の底から正しいと思ってその正しいを押し付ける人、周りにいたら息が詰まりそう。
1番良いキャラだったけど1番苦手だった。
一人娘を亡くして暴走して怒っていても実は娘のことを何も知らなかった父親も居なくなってからそれに気づくのは遅いよ、生きているうちにそのエネルギーを愛に変えて娘ぶつけてあげて欲しかった。だけど居なくなってから、亡くしてから初めて大切さに気付くこともある。
人が死んでしまうくらいのきっかけが起こらないと気づけない人もいるんだろうな。
娘はどうして万引きをしていたのか、何が好きでどんなことに情熱を持って生きていたのか、幸せだったのかを考えて苦しくなる。
娘と父親の関係、店長のお父さんから引き継いだお店に対する思いや心の「空白」
草加部さんの人の為の行動をしても本当に欲しいものしたいことが手に入らない「空白」
イルカの雲の絵と焼き鳥弁当に最後少しだけ救われた。