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アイヌモシリのdecapのレビュー・感想・評価

アイヌモシリ(2020年製作の映画)
3.8
アイヌであるというアイデンティティを元に少年が自身の立ち位置を探す物語。
観光として消費される「アイヌであること」と、子どもたちが議論する「アイヌであることを敢えて示す必要のない自由」についてが対比され、彼らの現在の日常がキャストやロケ地など実物を通して語られる。
その中でも大人が正面から子どもをいたわり、言語以外のコミュニケーションも用いて思いやって愛する描写が素晴らしかった。
しかしなぜこんなことで仲間内の分断を生まなければならないのか。それを示すような観光客が奇異の目でアイヌの人たちや文化を見る描写には本当に居た堪れなくなって辛かった。自身の無意識な加虐性には気をつけすぎるほどに意識せねばならないと改めて思う
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