おときち

青くて痛くて脆いのおときちのレビュー・感想・評価

青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)
1.5
モノローグが多すぎる。それだけで無理だった。
自信がないのか、観客を信じていないのか。
想像できない、とでも思っているのか?
相性の問題だろうけど、面白くなかったな。


話が思ってたのと違う、とか、予告編の印象と違う、っていうのは全く気にならない。たしかに思ってた話と違ったけど、でもそれはそれで良かった。そういう裏切りは楽しいから。


「気持ち悪っ!」
予告編で見た秋吉(杉咲花)が放った一言に凝縮されている。本当にそれだけだし、タイトルどおりに「青くて痛くて脆い」。いや、「痛くて痛くて痛い」でもいいレベルだけど。いろいろと全部気持ち悪い。エンドロールまで気持ち悪い。


なりたい自分になるため、世界を変えるため、秘密結社「モアイ」を結成し、社会貢献的な活動を始めたのだが、いつの間にかコネクションを作るための意識高い系就活サークルになり…。
「んー、ん?」原作読んでないのでわからないですけど、正直ここで起こる出来事のスケールも小さいし、そんなに騒ぐことか?と。たしかに問題は問題だけど、大袈裟すぎ。SNSの悪い面だけ取り上げた感じもする。


買ってきたパンフレット見たら「誰も見たことのない驚愕の青春サスペンス誕生!」って書かれていて。田端楓(吉沢亮)と同じぐらい自意識過剰。この時点で青くて痛くて脆い。

で、その楓。ただの被害妄想と自意識過剰マンなだけ。でもそれを吉沢亮が演じているのはなんか良かった。気持ち悪さが倍増っていう感じ。
吉沢亮、杉咲花、松本穂香、森七菜などなど、今をとときめく若手俳優陣って感じなんだけど、もったいない感じしかしない。


ラストは受け取り方次第だからどっちでもいいけど、終わった瞬間に「はい、どん!」っていう感じで「桜舞う〜♪」って入るのは、あまりにも型にハマりすぎてて、笑った。誰かから「エンドロールはこういう感じでお願いしますね」って言われたとしか思えないレベル。
パンフレットにまでバンドが出てきて、歌詞まで載せるの気持ち悪いからマジでやめてほしい。


あ、光石研さんが演じる教師がクソでした。


モノローグの多さにイライラしたり、話もつまらなかったり、エンドロールも気持ち悪かったけど(バンドが悪いとかではなくフォーマット感が気持ち悪い。ヒゲダンっぽさ含め。「こういうのでいいんでしょ?」感も)、でもこういう時もあるよね。
この監督は観ないリスト行き。