ninjiro

街の灯のninjiroのレビュー・感想・評価

街の灯(1931年製作の映画)
4.5
何度も観ているのに、間を置いて観るたび、開幕早々あ、サイレントだったね、と気付くを繰り返すほど、音に左右されない表現が豊富。
トーキーに最後まで抵抗をみせたというチャップリンの意地も見て取れる。
見ようによっては、ロクデナシの下らない人生の中の唯一ドラマティックな起伏を切り取り描いたストーリーに過ぎないが、その切なさは、ラストカットで現実の遣り切れなさをも凌駕する。
真摯なリアリストが生んだ史上最も美しくも残酷な結末。
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