師走のクソ忙しい(ま、そんなフリしてるだけとも言えるが)時期に京阪神3館で上映の「中央アジア今昔映画祭」。(ユーロスペースは三週間、横浜は二週間みたいやけど、京阪神は一週間)
全部見たいのに結局スケジュール的にこの一作のみ。干上がってしまったアラル海に取り残された自分の漁船を引き摺って海に戻し、嵐で失った仲間や妻への贖罪を、という筋立て。
もちろん、「船山に登る」みたいなもんで、あの映画やあの映画が即頭に浮かびますね。
でも正直この映画は相当「トンデモ」系で、私にはアホらしさのみが残りました。とにかく脚本が杜撰で未整理なので話がまるで盛り上がらない。
船を巡っての貧乏村の利害、親子孫三代の愛憎と愛情。姉妹の葛藤。どれもこれも一切合切中途半端で説明不足。
陸を亀のようにノロノロと進む船(実際スクリーンの片隅には終始亀が映り込んでうろちょろと思わせぶりに這い回るんですが、これも空振り)が海と「出逢う」クライマックスは、そのしょぼさに思わず失笑。
多分、私が見られなかった後の8本はどれも面白いんだろうなあ…。