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Swallow/スワロウのYSKのレビュー・感想・評価

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)
2.8
「異食症」というものを初めて知ったくらいの知識しかないものですし、異物を口にしよう飲み込もうと考えたことすらないせいで、どうにもファンタジーみすら感じる有様

もちろん主人公の境遇であったり、結婚後あるいは妊娠後、主人公をひとりの「個」として見ずに「子」や「妻」あるいは「母」などというレッテルを貼られ続けた主人公が感じる寂しさや疎外感を、頑なに主人公を画面の中央に置かなかいことで見事に演出したのだろうと思います
そして唯一出来た味方の助けを借り作中で初めてひとりで家を飛び出し、作中で初めて自由な時間を過ごした主人公の表情も素晴らしかったように思います

しかしこんな、自分たちの言動が誰かを傷つけた可能性があるなどと考えたこともなさそうな義両親や夫と主人公はどこでどう出会いどこでどう結婚を迎えることになったのか
特にこの義両親であれば結婚前に主人公の生い立ち素性を全て調べ上げ、妻に相応しいかどうかくらいは調べそうな気がするのですがどうでしょう、むしろこちらのほうがミステリアスかもしれません

そしてこれは好みの問題ですが、ほおばり飲み込むシーンが見ていられなかったこともあり、あまり好きにはなれませんでした
頬を注射針が貫通したり、多量の画びょうをほお張らせて殴りつけるデスマッチは大丈夫なのに、不思議なものですね
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