イチロー51

5月の花嫁学校のイチロー51のレビュー・感想・評価

5月の花嫁学校(2020年製作の映画)
3.0
1967年代のフランスのアルザス地方の小さな村にある家政学校を背景に描くコメディー作品。
ヴァン・デル・ベック家政学校に18人の少女達が入学する。

主演にジュリエット・ビノシュ
出演にヨランド・モロー、ノエル・ルヴォルスキー、エドゥアール・ベール、フランソワ・ベルレアンほか。

1960年代は、世界が大きくうねり、変
わっていく時代だった。フランスには、軍学校のような「良妻賢母育成学校」があり、ここで巻き起こる騒動を面白可笑しくコメディ調に描いている反面、時にシリアスに、時にエロチズムに、そして、ミュージカル調に描き、描かれたこの時代と同じで、激動で忙しい作品です。

前半に主要生徒の悩みを伏線として撒いていたのに、その伏線回収が少し雑でした。もっと生徒に寄り添った作品にした方が良かったと思います。
本作は初体験の作品で、ラストを除けば中々面白い作品でした。

〜余談〜
自立した女性が多いというイメージのあるフランスですが、1968年の五月革命以前は「良妻賢母」をめざして花嫁修業
学校に通う女性がいたとは驚きですね。

「わきまえた女」を仕立て上げていたのは日本ばかりではなかった。
男女平等が当たり前の今では、考えられない時代背景でした。
イスラム圏では、男尊女卑は今でもありますが。

「お酒は飲まない、ただし夫が飲むのは許しましょう」など、まるで、さだまさしの「関白宣言」ですね。