のん

ファイブ・イージー・ピーセスののんのレビュー・感想・評価

3.8

モンキーズの映画から、この監督とジャック・ニコルソンとのタッグ2作目というのがなんか面白い。


上流階級の出ながら肉体労働者として根無し草のように暮らすボビー(ジャック・ニコルソン)は、恋人のレイ(カレン・ブラック)に対して冷たいけど冷酷にもなりきれない、なんだか中途半端な男。
後半は、彼が病気の父親と再会して自分の心情を吐露するシーンが盛り上がるのだけど、個人的には、ボビーにしがみつくレイを演じるカレン・ブラックの、品が無くてウザくて釣り合わない感じにとにかくグッと来た。

音楽家一家に育ったボビーがショパンを弾くのに対して、レイが好んで歌うTammy Wynetteのカントリー曲が二者の溝を物語っているのも良いし、彼女が口ずさむ『Stand by Your Man』がねっとりとしてて観賞後も後を引く。

ニューシネマの中でもしんみり染みる好きな作品。

原題は5つのやさしい曲(ちょっとしたピアノ曲みたいな意味?)。
ピアノに無縁な人からすればちっとも易しくなくても音楽一家に育った男には易しい曲だろう。

劇中に流れるピアノ曲はオープニングでクレジットされていますが、この曲を含めてちょうど5曲。