広島カップ

シング・ア・ソング!~笑顔を咲かす歌声~の広島カップのレビュー・感想・評価

3.8
本作は2019年の製作で日本公開が今年。カッタネオ監督のファンとしては随分とおあずけを食らった作品。

イギリス軍兵士が戦地に赴く間、彼等の奥様達が合唱団を結成するという実話に基づく物語。
戦場の夫達を励まし苦難を共にしようと結成した彼女達でした。しかし内部で色々とスッタモンダが起き、それを乗り越えて行く様子が描かれます。
家でただ待っているのではなく共に戦うのだ、という気持ちがフィナーレの彼女達のコーラスで結実し感動を呼びます。

ロシアによるウクライナ侵攻が現在進行形で展開されている今に観ると違ったニュアンスが伝わって来てしまいます。
良くできたヒューマンドラマだけを期待して劇場に出掛けましたが、やはりそういう訳にもいきませんでした。
ウクライナで国と家族を守る為に戦場に赴くご主人達を送る奥様方の心痛は想像するに難くありません。

特に「私達、ヒナゲシではなくヒマワリになろうね」ってセリフが出て来た時には、今回の侵攻を予見していたの?なんて思ってしまいました。
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