はせ

スカイ・クロラ The Sky Crawlersのはせのレビュー・感想・評価

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『GHOST IN THE SHELL』『イノセンス』に続いて押井守監督作品。これ一番難しいっす…。「若者に生きる意味を伝えるための作品」だそうです。

キルドレという大人にならない子どもたちがいる世界。彼らの精神は大人びてるというより達観している。NARUTOの作監してた人がキャラデザしてるのでまんまNARUTOキャラに見える。彼らは日本人名だが、どう見てもヨーロッパ人たちの住む土地にある基地で生活し、プロペラ機に乗って定期的にドッグファイトをしている。この世界では企業が戦争を請け負ってるらしく、ショーとして駆り出されているようだ。そしてなぜか、戦死者が出ても次々と補充人員がやってくる…
↓以下ネタバレ



優一は人為的な輪廻転生の中で何も変わらない状況を理解し、打開しようともがくためティーチャーに挑んだ…のかな。終盤の優一のセリフ、「ティーチャーを撃墜する」という字幕で"I kill my father"と言うのは、ティーチャーがジンロウと優一のオリジナルってこと(を優一が悟った)?
そもそも僕らが映画を観るのは、それに非日常という娯楽性を求めるからだという前提で語るけど、この映画は徹底的にキルドレ達の日常を描いていて、戦闘シーンはごくわずか。要するに、難解な映画を調べたり読み取ったりする体力がない人にはすこぶる退屈な映画だ。いや、読み取るつもりでも睡魔との対決は必至だ。たぶん2回目で色んな意味がわかって面白い映画に化けるんだと思う。改めて押井守凄すぎる。芸術家だ。

加瀬亮、菊地凛子、谷原章介、栗山千明。声優陣皆上手かった〜!
加瀬亮は主人公の「ここにいない感」をフワッと醸し出す高めの声で絶妙!『SPEC』『アウトレイジ』『沈黙』で見た加瀬亮が、声の演技してたとは知らなんだなぁ…
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