雷電五郎

ココディ・ココダの雷電五郎のレビュー・感想・評価

ココディ・ココダ(2019年製作の映画)
2.5
旅行先で娘を失い、仲が冷め切った夫婦がキャンプに出かけた先で三人組の殺人鬼に遭遇するも、夫トビアスはキャンプでの死がループしていることに気づく、という一見ホラーな作品です。

ループ=娘の誕生日に贈ったオルゴール
ウサギの親子=主人公家族
雄鶏=夫婦間もしくは家族間の愛情

と受け取れ、「雄鶏」を失った夫婦が再び「雄鶏」の存在を思い出すという結論なので一概にホラーと言うのも妙な気がします。不思議な雰囲気があり読み取りづらい部分も多く、トビアスの行動に「もっと奥さんと逃げることに一生懸命になれよ」という苛立ちもありましたので面白いとは言えませんでした。

殺人鬼役の三人はオルゴールに描かれたキャラクターで、その中で唯一描かれていないのが白い犬と猫の存在です。
三人組が現れる時、必ず白い犬の死体を持っているのは白い犬がループの出口でありトリガーで、ラストにトビアス達が白い犬を轢いてしまう訳ですが、即ち、トビアス達は元々脱出できるループの中にいた、ということになり、脱出するための「雄鶏」を思い出さなかったがためにループを繰り返したとも受け取れました。

娘が回すオルゴールは娘がかつての二人の姿を思い出してほしくて、このループを仕掛けとも感じられます。
途中、妻のエリンがループとは違い白い猫を追う夢を見たのは娘からのヒントだったのではないでしょうか。
ちょっとショック療法がすぎる気もしますが…

独特の雰囲気がある映画でした。
キャンプはやはりキャンプ場でやって頂きたいですね。普通に危ないです。
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