うさぎ

滑走路のうさぎのレビュー・感想・評価

滑走路(2020年製作の映画)
3.8
オンライン試写会にて。

3人の人生がそれぞれあって
時間軸がこの映画を効果的に映し出す。

今たびたび表に出る自死問題。
ニュースにはならないものでも、
自死を選ぶ人は増えているのが
現状としてあって、
この映画を観ることで、
今まで目を背けていた何かと
向き合う時間ができるはず。

私は死ぬことが怖いと思う。
でも自ら命を経つ人の最期は、
全てに追い詰められ、
生きることこそ怖いと思うのだろうか。
それさえもわからない。
わからなくて当然だけど、
卑劣な敵と戦うために命を削り落として
生きなくてはならないのではなく、
誰かが味方でいてくれたら、
そして自分で自分を
認めてあげることができたら、
少しでも未来は変わるのかな。

言葉は人を殺すだけの凶器になり得る。
しかしその言葉で生きる希望が
生まれることもあるのだと、
映画を通じて改めて感じさせられた。

"どんな世界でも傷つかないで
生きていくなんて無理、
傷ついて翼が折れたとしても
誰かに否定される人生なんてない"

それぞれの命に、
それぞれの滑走路が用意されている。
その滑走路を通じて、
自分自身の選択、翼を手にして、
希望へと進む人生が広がることを願う。
うさぎ

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