32歳で自死した歌人、萩原慎一郎の歌集を元に映画化した作品だが、なんかエピソードがチグハグでうまく繋がってないように感じる。
最初、鷹野は非正規雇用が原因で自死した人の調査をしていたのに、幼なじみである学級委員長の死因が「学生時代のいじめ」に集約され、非正規雇用の問題はどっかに行ってしまう。
その割には、いじめの描写は紋切り型。『ヒメアノ~ル』ぐらいやらなきゃ。
委員長と翠の関係性も最初から変化や起伏が皆無。
初っ端からプールに投げ込まれた委員長の鞄を拾ってくれるし、いじめっ子に脅されて翠の絵を切り刻んでも理解してくれるし。
委員長がラストに翠に投げかける言葉も、それが未来の翠のパートにどう影響を与えてるか分からない。
委員長が冷蔵庫からビール取るフリして涙を堪える演出は良かった。