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滑走路の17のレビュー・感想・評価

滑走路(2020年製作の映画)
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色々思うところがたくさんあって切り離して映画について考えられないのでスコアはつけないし、いつも以上にしっちゃかめっちゃかだし、長くなります。

遺作となった歌集を「完全映画化」はちょっと言い過ぎじゃないかなと思うし、演出過剰だよ〜と思う部分もあるのにめちゃくちゃ泣いちゃったなあ。寄川歌太くんとSano ibukiさんの歌が良かったです。

わたしが経験したのは「いじめ」というよりはちょっともめた位のものなので、重ねて考えるのは違うかもしれないけれど、こういう精神的苦痛や疲労に、時効は無いと思っていて。ある日突然崩れる。何がスイッチだったのかわからないけど突然足に力が入らなくなる。後になればなるほど、立ち上がり方がわからなくなる。

無傷では生きていけないのかもしれない。
でも傷付かずにすむならその方が良いし、万が一傷付いたならば、助けになる誰かや何かがあることを心から願わずにはいられない。

わたしは音楽や物語に救われてなんとか生きてきたけれど、まだ足場はぐらぐらのままで。
一生このままなのか、誰かに助けてもらうだけじゃなくて、自分で自分を助けられる何かを見つけないとだめなのでは?と思った時に出会ったものが短歌でした。現状誰の何にもなっていない、わたしによるわたしのためだけの短歌です。
これでいいのか?と悩んだ時には、この歌集を手に取ります。

萩原さんにとって短歌は「空を飛ぶための翼」だったかもしれないけれど、萩原さんの短歌は「誰かが空を飛ぶための翼」でもあると思う。
必要としている人に届いてほしいと思います。