キャサリン子

滑走路のキャサリン子のネタバレレビュー・内容・結末

滑走路(2020年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

厚生労働省の若手官僚・鷹野(浅香航大)のもとにNPO団体が訪ねてくる。彼らは、非正規雇用が原因で自死したとされる人々のリストを渡し、厚労省に対応を求める。
リストに目を通した鷹野は、その中で自分と同じ25歳で自ら命を断ってしまった青年に興味を抱く。
青年の死の背景を調べるうちに、彼は驚くべき事実に辿り着く…。


中学生の学級委員長、
若手官僚の鷹野、
切り絵作家の翠

物語は、立場も年齢も違う3人の視点で綴られ、過去と現在を行ったり来たりしながら進行していく構成。
学級委員長パートが過去、若手官僚の高野パートは準現在、切り絵作家の翠パートは現在、となっており、やがて一本の線で繋がります。
わたしは時系列ゴチャゴチャ系が苦手なので、終盤までこの設定を把握できませんでした(笑)


非正規雇用、イジメ、自殺、と、軸となる問題が重いので全体的に暗くて鬱々としています。
中学生二人の初恋ストーリーは癒やされるけれど、その後彼がどうなるかを知ってしまっているからラストシーンはものすごく切なかったです。


本作のメイン3名は、それぞれ「イジメ」「仕事」「結婚生活と出産」などで苦悩しており、複雑な内面を抱えています。
けれど、今現在の苦しみや悩みは、飛び立つ前の準備段階であり、悩み苦しんだ経験は必ず今後に活きてくる。
それが「生きる」という事であり、どんなに辛くても「生きていくこと」が大切なんだ。

タイトルの『滑走路』にはそんなメッセージを感じ取りました。

良作です。