チッコーネ

四十二番街のチッコーネのレビュー・感想・評価

四十二番街(1933年製作の映画)
3.7
国内ソフトでバスビー・バークレイによるミュージカルシーンが確認できるうれしい一作。
「上空からの撮影あり」を前提に構成された、万華鏡のような人海戦術がいま観ても本当に斬新。オリー=ケリーの衣装も素晴らしい。
『痴情のもつれによる2階からのダイブ』、『刃傷沙汰』まで含む内容で、ラストは『石綿』の一言…思わず口あんぐり!

脚本はややご都合主義的だが、劇中の舞台と完全に分断されているのは、潔い。
また「ブロードウェイよ、お前もか」と言いたくなる、有象無象のバビロンな乱交ぶりが随所で仄めかされており「こりゃ、映画に検閲も入れたくなるよね」と、苦笑。

タイトルチューンが名曲なだけでなく、ラブシーンの背後で2~3度に使われているメロディとそのアレンジがすごく良い。OSTがないんだよなぁ…。