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マッド・ハウスのCHAZZのレビュー・感想・評価

マッド・ハウス(2019年製作の映画)
3.5
理想郷を求めるカルト思想に染まった閉鎖的な共同体が暮らす集合住宅に、それとは知らず住むことになった若い女性が、科学的な洗脳技術によって、カルト思想を植え付けられている過程を描く問題作。

実は自己啓発であろうがカルト的宗教であろうが、自己実現を求める孤独な人物を標的にするのは基準なのだが、家族から逃げないコミュニケーションが苦手で都会で孤立しているという主人公の女性葉格好の標的。「自分はそんな人物ではない」と思っている人こそが格好の餌食なのだが、それを自覚出来ないことの怖さ。

しかし中盤から理想郷とは理想の押し付けなのだと正体を表し始める。
リーダーが選んだ相手との結婚。

おそらくカルト宗教にもある支配者に都合の良い結婚。
近年まで行われていた(もしかすると現代どこかで行われている)このシステムを映像で見せつけられた時の気持ち悪さ。

自由とは?
理想とは?
共同体のあり方とは?
そして、思想とは?

小粒だがピリリと辛い。
そんな作品。

ちなみに猫好きは見ちゃダメ‼️
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