あしからず

明日は日本晴れのあしからずのレビュー・感想・評価

明日は日本晴れ(1948年製作の映画)
4.1
バスの停止でみせる邂逅はロード無きロードムービーで少し某ライカートを思い出したり。
同じバスロケーションとはいえ「有りがたうさん」との類似性は想像より淡くて、足・目・子どもそれぞれなにかを失った人々の確信的な描写には戦後を色濃く感じさせられる。とはいえ飄々ユーモラスな按摩さんや癖のあるおじさん、生き生きした子どもはやはり清水宏。立ち往生して齷齪する人々を見つめる木々の瑞々しいこと。
忘れたいけど忘れられない戦争。やっと乗車できたバスの後ろを流れてゆく道を近接して映すカメラ。なんとなく、昨日には戻れないと強く思った。
予想以上によくて東京まで行った甲斐があったし、NFAJ研究員さんの清水宏愛溢れるトークもよかったな
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