まさ

君が世界のはじまりのまさのレビュー・感想・評価

君が世界のはじまり(2020年製作の映画)
3.6
殺人事件の現場から始まるサスペンス的な雰囲気を纏わせながら、事情を抱える高校生たちの日常を切り取っていく。男遍歴が激しいブッ飛び女子にいつも寄り添う女子、母親の家出を父に責めて口を利かない女子、精神に病を抱える父の介助に苦労する男子、父の再婚相手と密かに情事を重ねる男子。皆、それぞれにもやもしたものを持ちながら、ゆらゆらと日々を重ねている。そんな中で起きる殺人事件が彼らに及ぼす波紋と変化する日常…。閉店後のショッピングモールで高校生4人で、はしゃぎ合い、語り合うところはなんかいかにも青春のワンシーン。文化祭の準備をしながら夜遅くまで6人くらいの男女で、恋愛や将来のこととか語り合った自身の高3の夏休みを思い出した。その中には好きな子もいたけど結局何も言えずに、夏も高校生活も終わったんだっけ。それにしてもはしゃぎまくって夜明けを迎えた彼らを優しく店から送り出す警備員がなにげに素敵に映った。こういうおじさんでありたい。作品全体の不思議な雰囲気は、少なからず主役を演じる松本穂香が醸し出す質感によるところも大きいように感じた。彼女の今後にも注目したい。