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君が世界のはじまりのKaZuiのレビュー・感想・評価

君が世界のはじまり(2020年製作の映画)
4.0
💬ふくだももこによる小説、『えん』と『ブルーハーツを聴いた夜、君とキスしてさようなら』を1つにして映画化した作品。大阪を舞台に、主に思春期の6人の高校生が青春の真ん中でもがく様を描いた映画。そこにあるのは、退屈な街とブルーハーツの歌とひとつの事件。それと、一夜のとある出来事。6人の紹介を少し。成績は良いが琴子(演:中田青渚)に付き合ってよく授業をサボる縁(演:松本穂香)、縁(ゆかり)のことを縁(えん)と呼び、口は悪いが人をひきつける魅力を持つ琴子、父親のせいで母親が出ていったからと父親を嫌う純(演:片山友希)、父親が再婚し東京から大阪に越してきて、義母や純とカラダの関係を持つ伊尾(演:金子大地)、学校の人気者で琴子に憧れるサッカー部主将の岡田(演:甲斐翔真)、父親が問題を抱えていることに悩む業平(演:小室ぺい)。冒頭の琴子の登場シーンと縁の「よーい、どん。」のかけ声から既に心をつかまれた。原作小説を読んだことはないが、2つの小説を1つの映画にしていると知って納得した。2つの物語が上手く交錯してより大きな世界を生み出していると思う。胸に秘めた恋心を伝えられなかったり、親のことを疎ましく感じたり、煙草を吸っていることが大人だと思っていたり、閉店後のショッピングモールに忍び込んでバカやったり、校則破って怒られたり、そんな、思春期特有の青くて眩しい高校時代が描かれていた。もちろん、各々がかなり重たい背景を背負ってはいた。しかし、学校にいるうちはみんな「普通」の学生の1人。それは、現実でもそうなんだろう。クラスで1番明るいあの子や頭の良い彼、スポーツが得意な彼女、教室の隅で本を読むあの子。そんな、どこにでもいる彼らひとりひとりが様々な悩みを抱え、もがきながら、成長していく。なかには、道を誤ってしまう人もいる。苦しみに耐えられない人も。そんな気が狂いそうな日々を送る人たちに、「ガンバレ!」って言ってやるんだ。小室ぺいの起用は大正解だろう。終盤の演奏シーンが非常に刺さった。

初鑑賞:2020年8月16日
鑑賞方法:映画館(サツゲキ)
2020年191本目。
8月12本目。

🗣とっても良かった!ブルーハーツの「人にやさしく」をリピートしてます。深夜のショッピングモールに忍び込んで楽器の演奏なんて、そんな青春したかったよ。高校時代に戻っても絶対にやらないけど。とにかく好き。