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スーパーサイズ・ミー: ホーリーチキン !のYYamadaのレビュー・感想・評価

3.8
【ドキュメンタリーのススメ】
スーパーサイズ・ミー:ホーリーチキン (2017)

◆ドキュメンタリーの種類
製作者の視点でテーマを掘り下げる
「遂行型」
◆描かれるトピックス
ファーストフード店経営の闇

〈本作の粗筋〉
・『スーパーサイズ・ミー』モーガン・スパーロックが15年ぶりにファストフード業界の闇に迫る。
・今回の体験は、自ら鶏肉を使ったファーストフード店を開き、業界の闇を暴いていく。体験型ドキュメンタリーの巨匠が出した答えとは?

〈見処〉
①今度は自らファーストフードを開業!
 大ヒット・ドキュメンタリー第2弾
・『スーパーサイズ・ミー:ホーリーチキン』は、 2017年に製作されたドキュメンタリー。
・本作は、マクドナルドがスーパーサイズのセット販売を止め、各ファストフード店も健康志向にシフトする結果をもたらした、大ヒット・ドキュメンタリー『スーパー・サイズ・ミー』(2004)の15年ぶりの続編。
・本来は、2017年にトロント国際映画祭でプレミア上映される予定だった本作であるが、#MeToo運動によりモーガン・スパーロックが過去に女性強姦したことを告白。公開は2019年まで見遅られていた。

②本作で語られるエピソード
・『スーパー・サイズ・ミー』以降のヘルシー幻想
・「100%ナチュラル」「焼き目を塗装」「パッケージは、グリーン」…巧みな言葉や演出でヘルシーにみせる「健康ハロー効果」。
・品質改良で6倍のサイズに育つ鶏
・養鶏組合は、まるでマフィア
・うまい話には裏がある

③結び…本作の見処は?
究極の誠実さのスパイスは「皮肉」!
◎: 「心臓発作で死ぬということは、鶏が順調に育っている証拠」…トンでもないロジックが罷り通っている食品業界のカラクリを暴くドキュメンタリー。開店後の展開は、どんでん返し映画並みのインパクト!
○: 「スーパー・サイズ・ミー」のタイトル無縁の展開であるが、 ファーストフード業界の闇を描いている点は、前作の正統な続編。
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