踊る猫

リンダ リンダ リンダの踊る猫のレビュー・感想・評価

リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)
3.5
前評判が高かったのでかなり期待して観たのだが、アテが外れたというか肩透かしを食らったかのような気分になったというのが正直な感想だったりする。意地でも回想シーンを使わず長回しを多用して、扇情的なタッチに走らずに平熱さを保ちながらこちらに「青春」を訴え掛けてくるその手腕は流石は山下敦弘監督と唸らされてしまったのだけれど、ただあまりにもなにも起こらないので(いや、「青春」らしく男からの告白シーンなどがあるので仄かな恋愛の要素を秘めてはいると認めるに吝かではないが、どちらも消化不良で終わってしまっているのは示唆的だ)、肝腎の最後の「リンダリンダ」も何処か盛り上がりに欠けるような印象を受けたのだった。この監督にこの題材は不向きだったのではないだろうか?
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