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リンダ リンダ リンダのhrpdzのレビュー・感想・評価

リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)
3.8
まだまだ若く未熟で不完全で、それでもパワーがあり美しいと、ブルーハーツの「リンダ リンダ」を体現した映画。
若い香椎由宇、松山ケンイチ、小出恵介、ベボベの詩織ちゃんが見れるだけで中々楽しいのにぺ・ドゥナが演じていたソンちゃん……短すぎる前髪といい、あの姿勢といい、留学生な制服の着方のいい、空気の読めなさといい、まんまるお目めでパチクリするところといい、他人の恋愛に興味津々なところとか、どストライクでした。「ソンさん、泣いてるの?」って聞かれた初めてブルーハーツを聴いたソンちゃんとか…「何か意味あるの?」「意味なんて無いよ!」「大丈夫なの?」「大丈夫じゃないよ!」の凛子と恵の喧嘩腰のやりとりとかは…すっごく胸を打たれた。基本的に恵はプリプリしてるからよく気まずいシーンがあるんだけど「………」の間を爽快に入ってくるソンちゃんの役割。空気を読めないといったら分かりやすいけど、日本人コミュニケーションの呪縛なまでの「空気読め」信仰をぶち壊してくれるのも最高でした。そういえば曲「リンダリンダ」のインタビューでリンダの意味とは?に対して甲本ヒロトは「僕も分からない。答えとか元々ないんだよ。だから、リンダリンダって歌詞カードには書いてないでしょ。登録もしてないから自由に歌っていいんだよ。」(wiki引用)ですって。うぉ〜〜!!!!


私自身は軽音部を応援してる側だったし、夜間の校内は立ち入り禁止だったし、屋上は入れなかったし、異性から家電がかかってきて家族に聞こえないように声を潜めるような経験もないから時代も環境も全然違うのに、何故か「わかるよ〜〜」の連発。高校卒業してからのみんなが思う「青春」は似たものがあるよね……あの時はもう二度と戻らないっていう意識から実は異常なまでに理想化しているのかもしれない……でもちょっと恥ずかしいぐらいの青臭さを気にも留めずに駆け抜ける「無敵さ」みたいなのは確かにあった気がするな……
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