ペイン

リンダ リンダ リンダのペインのレビュー・感想・評価

リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)
4.3
必要以上にキラキラ描かない、等身大の青春映画。とても良い作品だと思いました。

山下敦弘監督作では『オーバーフェンス』が一番好きだったが、本作も同じくらいかそれ以上に好き。

正直、バンド演奏シーンは決して褒められたものではないかもしれないが、彼女たちが実際に弾いておりリアリティーがあるし、ペ・ドゥナの一生懸命な感じがとてもチャーミング。


香椎由宇さんこの頃、全盛期ですかね?とっても可愛らしい。ペ・ドゥナも良いが、私は本作では彼女に首ったけでした。ちょっと気が短くて姉御肌な感じで、でも実は一番誰よりも優しい恵(けい)をナチュラルに演じていたと思います。


山下監督節とも言えるまったりオフビート演出、長回しの多用も功を奏していたと思います。特にペ・ドゥナがカラオケで1ドリンクオーダー制の仕組みを理解せず、店員とずっと揉めるところをシュールに捉えた長回しや、練習の合間の休憩中に仏頂面で携帯をいじっている響子、耳くそをほじってる望を捉えた長回しは最高(笑)


音楽映画でこんなに間と無音のシーンがあるものはなかなかないと思います。

P.S.
夜の校舎に入り込んで、部室でひそひそとリンダリンダリンダを練習するシーンも良かったです。
ペイン

ペイン