エリ

めぐり逢えたらのエリのレビュー・感想・評価

めぐり逢えたら(1993年製作の映画)
4.5
奥さんを失くしたばかりで落ち込んでいるお父さん。そんな父を想い、クリスマスの願い事に「新しい奥さんが必要なんだ」とラジオ番組に相談する可愛い息子。生放送で意見を求められ、渋々電話を受け取る父。淡々と切なる心境を話す。
その親子の話は大反響をよび...

というスタートから、その親子、ラジオを聞き胸を打たれた女性という2つのストーリーで進んでいくんだけど、シンプルながら驚くような時間配分で進んでいく。こんな穏やかなお話なのに、残り時間にハラハラしながら観ていたよ!ww

めぐり逢えそうで逢えない......よく考えると「めぐり逢えたら」というタイトルからも伝わる“希望を含んだような”ニュアンスに、こういうことか〜と唸ってしまった。

キーワードのようにふと出てくる「出逢った瞬間に運命を感じた」パターン、感じなかったパターンの親切なほどのスマートな描き方!
「恋人たちの予感」でも感じた、キュンとするやつ、笑っちゃうやつが絶妙なのはノーラ・エフロン氏のなせる技なのでしょうか(*^_^*)

交差しそうでしない、トム・ハンクスとメグ・ライアンに登場人物さながらワクワクするし、共に肩を落とす。お父さんを想う息子の気持ちの真っ直ぐさに胸が熱くなる。

余談だけど学生時代、まさに「めぐり逢えたら!!。゚(゚´ω`゚)゚。」と、夕空の飛行機を眺めてはトム(・クルーズ)に思いを馳せていた私にとって、胸熱だった「ビルの屋上のシーン」!(ハンクスも好きですよ)

その屋上で感じられる、冬の澄んだ空気と夕方の景色は、いつかの自分が重なったり憧れた風景を目の当たりにした感覚だった。
そこへ登場人物たちの行動や思いが重なるわけで、こちらの感情はえらいこっちゃです。素敵なシーンだし、素敵な作品でした。

劇中と近い今くらいの季節に観たら、雰囲気をもっと味わえただろうなぁ!(うっかり真夏に鑑賞)
エリ

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