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マグノリアのmjnkのネタバレレビュー・内容・結末

マグノリア(1999年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

2021/03 CS録画。群像劇。20年ぶりの再見。当時話題になったので観た記憶がありますが、当時はラストにぽかんとするばかりで、以降ずっと心に引っかかっていました。「あれは結局何だったんだ」と。そして遂に、20年ぶりに再見。ちょっと納得した気持ちになりました。

というか、今見るとそこに至るまでの過程に結構ストレスを感じました。昔観た時にその辺どう感じてたのかは忘れてしまったけど、多分このストレスが大事だったんだな。ストレスからのラストのあれ、ある種のカタルシスみたいなものを感じる。
ああいう事が実際に起きたとしたら、心がびっくりして「(自分の行動や感情も)どう動こうと何でもありだな」と思う、かもしれない。全部リセットの気持ちで諦めもつくし希望も見えるかも。

映画としても、それぞれの状況下で別々のストーリーを描いていた人々が大量の蛙によって急に同じラインに並ぶ。みんな同じになる。蛙によって。
なぜ蛙なのかはさっぱり分からないけど(昔よく言われていた聖書説は監督によって否定されているとか)、そこに潔さも感じるし、いくらなんでも量が多すぎるという点も好ましく思える。やり過ぎる事で、現実的な何らかの災害を連想させるのではなく、振り切ったファンタジー=(ある意味での)奇跡的出来事、というスタンスだと受け止められる。これが奇跡なら優しさのような気がする。

私としてはこれで勝手にスッキリしました。あのラストの印象ばかり強くて忘れてましたが、エイミー・マンもめちゃくちゃ懐かしかったです。
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