サトタカ

マグノリアのサトタカのレビュー・感想・評価

マグノリア(1999年製作の映画)
4.2
群像劇が好きなのだが、なぜ好きなのかふんわり考えてみた。
多くの登場人物やエピソードにより、主役、脇役の境目が曖昧になることで、決して主役にならない自分にも親近感が持てるからかもしれない。
ひとそれぞれの人生の多様性や儚さが描かれがちで、自分にもそのような人生観やビリーフがあるから。
人気俳優より、監督や脚本家といったある種裏方が結果的に目立つ、かっこよく見えるところもよい…。こんなところだろうか。
この作品も見事な群像劇で、どの俳優がメインなのかわかりにくい。誰もが思うようにいかない人生に、起こり得る偶然の重なり。飲酒やドラッグに溺れたり、病気になったり、大切なものを紛失したり、親に利用されたり、宗教に救いを求めたり、外面をよく見せて成功したり失敗したり…そんな人生の悲喜交々を鬼才、ポール・トーマス・アンダーソン監督が3時間超の大作として描き出している。
エイミー・マンというシンガーソングライターの楽曲に着想を得て、PTAがキャラクターを作り上げたという。彼女の楽曲は作中でもここぞというところに使用され、感動させられる。

麻薬中毒の不良娘役のメローラ・ウォルターズがとてもきれいだった。
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