滝和也

宇宙大戦争の滝和也のレビュー・感想・評価

宇宙大戦争(1959年製作の映画)
3.5
近未来、1965年
遊星人ナタール
突如、日本の宇宙
ステーションを攻撃!
月面に前線基地を建設!
地球侵略を開始せんとした!

地球人の勝利なるか!
宇宙人の野望なるか!
ここに展開される
一大宇宙攻防戦!

監督本多猪四郎、特技監督円谷英二の黄金の東宝特撮陣が送るスペクタクル巨編!宇宙からの侵略戦争を真っ向から描いた兎に角ストレート、ド直球な作品。宇宙戦争と言うハリウッドの先駆者に遅れること6年。その特撮技術は当時(1959年)は先端であり、そのストレートな作りは東宝特撮が如何に自信を持っていたかが分かりますね。

宇宙ロケット、スピップ号による敵月面基地、強行偵察が前半から中盤にかけて展開。月面をふわふわ歩くシーンはこれが初であり、宇宙人オタクの名優土屋嘉男さんのアイデアと言うのは有名です。搭載の月面探査用戦闘車と敵基地攻防戦により時間を稼ぎ、戦闘ロケットを準備する地球連合軍。ラストは敵円盤との攻防戦を展開します!

ここで進軍ラッパの代わりに鳴り響くはシン・ゴジラでもお馴染み、宇宙大戦争マーチ!その伊福部昭の傑作テーマにのり、戦闘ロケットが発進するシーンはやはり胸熱です!円谷英二率いる特撮チームの操演が見事にハマる(^^)更に特撮の見どころとしては東京が円盤に襲われるシーン。敵冷線砲により、破壊されながら、ビルが空に巻き上げられるシーンはどう撮ったのかわからないほどの迫力。ラドンで使った強力送風機の応用かな(^^)

主演の勝宮博士には池部良。東映ヤクザ路線の代表、昭和残侠傅で「ご一緒、願います」高倉健と道行きする前ですね(笑) イケメン博士を演じます。ただ中盤持っていくのは土屋嘉男さん。月面で崖から円盤に1人撃ちまくるシーンの見せ場が最高です(T_T) 後はやや出演者のキャラが弱いのがやや難…。

今で言えば日本版インデペンデンス・デイですね(笑) ただ当時を考えれば、凄いですよね(さすがに生まれてませんが…。) まだアポロも月に行ってませんし。テンポものんびりですし、あくまで昭和レトロとして見ていただければ楽しめますよ。私は大好きなんだよな〜。地球防衛軍の姉妹作だし。良かったら、お暇な時にでも。
滝和也

滝和也