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アクアスラッシュのblacknessfallのレビュー・感想・評価

アクアスラッシュ(2019年製作の映画)
2.0
パッケージにあるようにウォータースライダーにソードが仕掛けられて滑ってきたらバサッといくだけの出オチ設定スプラッター。
暑くて脳が溶けそうな日には持ってこいかなと思って観たわけだよ。

こんな設定だからソードスライダー・スプラッター・切り株タイムまでをどう飽きさせずどう見せるかが監督の腕の見せ所で、監督はそこもわかってたと思う。だからやたらと人間関係にドラマを付けてその関係性の揺らぎを見せて興味を繋ごうとしてる意識は感じた。
でも、それがあまりうまく出来てなかったように思う。
主人公は陰キャ気味の高校男子、スライダーがある水上公園のスタッフに元カノがいて再会する。元カノには同じスタッフの今カレがいるのに主人公は構わずアタックする。冒頭で陽キャ達にいじめられてるけど陰キャ設定があっという間破綻してるんだよ。本作のヒロイン的な位置の元カノもあっさり主人公といい感じになって速攻でやることをやっちゃう肉食獣だし、なんでこの2人が主役なんだよ感が半端ない、、笑
今カレを粗暴なDV男にしてるけど、だからってそりゃダメだろうって思うよ笑
なんか同情的に切ない恋みたいに演出してるけど、何の深いやり取りもなくサクサクやってるから節操の無いバカップルにしか見えない笑
他にも水上公園のスタッフの男女関係がドロドロだったり、痴情を縺れさせとけばドラマになると短絡的に考えてるんじゃねえかと疑いたくなった笑

まあ、でも、それでもメインディッシュのソードスプラッターが豪快でキレッキレなら救われたんだけど、低予算だろうからチープなのは仕方ないとして見せ方に全然工夫もサービス精神もなく残念だった。
肝心の切断されるシーンがあまりに淡白でつまらないんだよな。バラバラになった四肢が流れてきてプールがパニックなる演出はよかったけど、1時間近くどうでもいい男女のショボい痴話喧嘩を見せられたあげく、この程度のゴアスプラッターでは割が合わないよ💢

致命的だなと思ったのはこんなのバカな話でしかないのに犯人が誰かってことを伏せ『ソードフィッシュ』紛いのミステリーに仕立てにしたことだな。そんなの誰も期待してないし、まず、そんな風にうまく伏線張ったり回収できる脚本になってないじゃんかよ、、無理しないで素直にバカホラーに徹してほしかったよ。
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