イワシ

カポネのイワシのレビュー・感想・評価

カポネ(2020年製作の映画)
3.5
主人公のケア要員としてのマット・ディロンは『約束の宇宙』に続き本日2度目だが、過去の開陳により主人公の精神に及ぼす作用は真逆。脳内で無限に反復される惨劇で流される血が口からは痰、尿道から尿、肛門から糞となって垂れ流され、生きたまま腐っていく過程を見せられているかのよう。

悪夢的イメージの中をトム・ハーディが彷徨うシーンはどこか『シャイニング』を連想させる。脳内のオーバールック・ホテルの中で目撃する風船、言うまでもなくこれもスティーヴン・キング的な要素。

マット・ディロン登場時のピストン運動がのちに血みどろの反復として現れてくるのが良かったですね。
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