あんじょーら

ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれからのあんじょーらのレビュー・感想・評価

3.6
ラジオのアト6で紹介されていたので。



アメリカの田舎町。レポートの代筆でお金を稼ぐ以外に学生との繋がりが少ない中国系アメリカ人女性のエリ―に、アメフト部の補欠である比較的ダメ男子マンスキーが、学校イチの美人アスターに恋文の代筆を頼まれる事になり・・・というのが冒頭です。



ああ、私は恋愛モノは比較的どうでも良くて、映画冒頭からいろいろ差し込まれる、哲学や倫理、処世術的な有名人の名言を差し込むっていうのがたまらなく好きです。メタ構造になっていくし、ミスリードを誘うにしても、そしてどんな有名な名言だとしても、ある側面でしかない、という部分も含めて、それでもなお、言葉にする、という覚悟があるように感じさせる、というのが好きなのだと自己分析するんですが、イイです。



古い映画の引用、有名な映画の名セリフを多用するのも結構好きですし、そのやり取りが、お互いにだけ分かる、というのが、アガりますね。



ネタバレはコメント欄に譲りますが、そうか、こういうのが新しい学園恋愛モノなんですね。




愛とは完全性に対する欲望と追及である プラトン



そもそも生きてるだけで結構メンドクサイぞ!そして片割れだ、と自分が思っていても、相手にとってはそうではない、という事の方が多い。


その上、片割れ同士だと感じた2人であっても、慣れ、新鮮味がなくなり、こんなはずじゃなかった、になるのが人間だぞ・・・

愛とは完全性に対する欲望と追及である、と思い込もうとする人の徒労である。