MasaichiYaguchi

オールド・ガードのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

オールド・ガード(2020年製作の映画)
3.8
グレッグ・ルッカによる同名グラフィックノベルをシャーリーズ・セロンの主演でジーナ・プリンス=バイスウッドが実写映画化した本作では、歴史の影で誰にも知られることなく人類を守り続けてきた不死身の傭兵部隊部隊「オールド・ガード」が、その特殊能力を複製しようとと企む謎の組織の襲撃に遭い、死闘を繰り広げていくのをスリリングに描く。
このところシャーリーズ・セロンは、戦闘マシンの様な役柄が多いような気がするが、本作でも遺憾無く身体能力を発揮していて、パワフルでキレッキレの肉弾戦や銃撃戦を繰り広げている。
更に本作では“不死身”という設定になので、彼女は「天下無双」状態になっている。
今年公開された韓国映画で、永遠の命をもつクローンの青年が登場する「SEOBOK ソボク」があるが、こちらも人類に永遠の命をもたらす可能性を秘めたソボクの存在を狙って様々な勢力が激しい争奪戦を繰り広げていく様を描いている。
秦の始皇帝ではないが、「不死」というのは或る者にとって至上の願いなのかもしれない。
だが私は「死」があるからこそ「生」が輝くと思う。
「死」というタイムリミットがあるから、生きている一瞬一瞬の時間がとても貴重なものとなり、より真剣により思い切り生きること出来るのではないか、だから死ぬ時に自分自身に「この人生精一杯やりきったね。お疲れ様。」と言えるような生き方が理想なような気がする。
本作は多くの視聴者を得て大ヒットしたので、シャーリーズ・セロンをはじめとした主要キャストが同じ役柄で続編が製作されることが決定している。
ラストに登場したキャラクターが、続編でどのような役割を果たすのかを含めて展開が楽しみだ。