ガンアクションの演出を革命的に進化させたシリーズながら、4作目ともなるとさすがにネタ切れになるのではと少し気になっていたが、何をどうやったらこんな描き方が発想できるんだろうと思ってしまうような斬新な画づくりの連続で、驚かされた。
特に終盤のいくつかのバトルシーケンスには、一体どうやって撮ったらこんな画ができるの、どこまで本人でどこからスタントなの、そもそもどこまでが実写でどこからVFXなのと驚いてしまった。
物語はあってないようなもので、世界観も荒唐無稽といってしまえばそれまでだけれど、脚本の運びやリアリティで勝負する系統の作品ではないだろうし、ガンアクション (たまにソードアクションも) の極北を開拓し続けることで、映画という表現の可能性をさらに拡張していると思う。
何より、アクション以外にほとんど脚本がないにも関わらず、3時間弱もの尺の映画を成立させられていることがすごい。
キアヌ・リーヴスはマトリックスの4作目ではアクション控えめで、さすがに年齢的にもう難しいのかなと思っていたけれど、この作品ではこれまでのキャリア史上最も体を張っているのではないかと思うほどのアクションだった。
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