吉田ジャスティスカツヲ

哀愁しんでれらの吉田ジャスティスカツヲのレビュー・感想・評価

哀愁しんでれら(2021年製作の映画)
4.7
土屋太鳳の、独りパラサイト半地下の家族。

"童話シンデレラの結婚感ってどうなの?たとえ相手がお金持ちだからって、小一時間踊り明かして、足のサイズだけ分かって貰えて結婚を決める…って考えかたをアブナイと思うよ🩰"

序盤のスラップステッィクコメディ調から始まり【恐怖や悲劇と喜劇は紙一重】だと言うことを改めて教えてくれます。
また正義や幸せの在り方なんて、人の視点によって異なるのかもよって改めて考えさせてくれる作品🤔

とにかく【太鳳さんの序盤の純朴さと後半の妖艶さのギャップ】が素晴らしく、魅了されます。
彼女と、田中圭の二人はパブリックイメージもあってか陽性のキャラクターを演じることが多いですよね。
しかし、こういう暗い情念に満ち満ちた役もガンガン演ってもらえたら楽しくなってきますね💀

ただ単に突き落としてくるのではなく、モンスター父娘が、ジワジワと土屋太鳳演じるヒロインのメンタルを追い詰めていく…
その歪み方は、とにかく不穏で不気味😱


シネスコで展開される徹底した画作りに加え、ポン・ジュノや中島哲也監督作ばりに後々まで引きずるラストのカタルシスなど、新人離れした監督の才能は見事に開花していましょう。


正直、クライマックスの大作戦へは【状況的に、物理的に不可能だべ🤔❓】と思いましたのが減点要素ですが…
でもこういうダークファンタジー、ブラックなテイストの映画が日本映画の中から飛び出してくれたのは嬉しい出来事😆