松井の天井直撃ホームラン

哀愁しんでれらの松井の天井直撃ホームランのネタバレレビュー・内容・結末

哀愁しんでれら(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

☆☆☆★★

〝 シンデレラはホラーに通ず 〟

…って事で。シンデレラは王子様からガラスの靴がピッタリと合ったからって、その後に幸せな日々を本当に送ったのか?って話。

鑑賞直後に本屋さんを覗いたら、偶然にも原作本を発見。先を急いでいたのでパラパラと中身を見る事は無かったのですが。観る前に、土屋太鳳主演以外の情報を意識的に得ず。上映開始直前に、終了時間を確認する為もあって。ほんの少しだけの情報として、どうやらオリジナルの脚本らしいとの情報を見たのですが、、、ひょっとしてあの原作本は、ノベライズ版だったのでしょうか?

映画が始まり一夜のうちに不幸に次ぐ不幸に一気に襲われるヒロイン。
ところが一夜明けるとこの不幸なヒロインは一気にシンデレラへと変わる。

…ところが、、、



いやコレ!クライマックスでとんでもない事になるので、賛否両論、、、いや!《否》が結構多めになりそうな気もするんですけど(-.-;)
でもですね、これまで【優等生】キャラが強めに出ていた土屋太鳳ちゃんが、決して途轍もない位に演技力がある訳でもないのですが。少しだけ…本当に少しずつでは有りますけれども、その【優等生】キャラから脱しつつあるのを確認出来るのが最大の収穫でしょうか?
今後の彼女にとっての《ターニングポイント》、、、はまだまだ先とは思うのですが。単なる〝 お嬢さん 〟女優とは一線を化しつつある貴重な作品になりそうな…と。

何たってですね、あの土屋太鳳の口から、、、

◯ちん◯んの5文字が飛び出るのですよ旦那〜(≧∇≦)



まあ、それは1つ置いておいて💦前半は田中圭との恋愛模様を描き、彼の連れ子とも仲良くなり。幸せな家庭を築く…と思わせ。急にこの連れ子の不穏な行動から、一点ホラー映画の様相を呈して来ます。
そして。この作品、、、色々と考察すると。どうやらストーリー展開の発想に於いて、あのヒッチコックの影響力を思わずにはいられなくなって来る。

当初は入らせなかった、ウサギの剥製がある(ある意味での)秘密の部屋には『サイコ』を。
その家族の絵を描いている過程であり、自分自身のデッサンには『レベッカ』の…と言った具合で。田中圭のキャラにはほんの少しだけ『サイコ』での、アンソニー・パーキンスの雰囲気すら伺える。

そして子役の女の子!

あの子のキャラクターなんですが。初めて同級生の女の子の対して睨みの眼を向けるその瞬間。
思わず思ってしまいました、、、





これ!『エスター』じゃないのか?…と。
あの、ホラー好きならは鑑賞必須な『エスター』の嫌〜な感覚が再びΣ(-᷅_-᷄๑)


以後、映画本編で色々と【いやミス】展開が数多く続いて行く。

そして遂にエンディングに至る展開に、或る日本映画を思い出してしまった。


あの『告白』の松たか子の場面を。

まるで、牛乳が予防接種に変化した様な(´-`)

あ?決して貶している訳では無く、あくまでも思い出した…ってだけですけどね。

おそらくですが、観た人を嫌〜な気持ちへとさせる内容だけに。(出演者のフアン以外からすると)段々と評価は下がって行くとは思いますが。色々と見所も有ったとは思っています。
この3人には、それぞれ【母親から受けた】辛い過去の記憶があり。それゆえに《ファミリー》となって労わりあう…とゆう〝 絆 〟が生まれるまでのストーリーだったのでしょうね?

しかしながらのこの《ファミリー》の3人。
主人公は眼鏡先輩に裏切られた事実があり、周りから非難され【ソレ】を決行する。
そんな時に、最後の最後には(おそらくは似た境遇なのか?)眼鏡の女の子に助けられるのか?…と思いきやの土屋太鳳のあの嫌〜な笑顔
ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘

因みに、作品中で私が個人的に1番好きなシーンは。妹が電話で愚痴を延々と言って来る場面で。土屋太鳳が〝 ガラスの靴 〟をベットの淵の上でもて遊ぶ様に眺めながら、彼女の脚から太腿が露わになる何気のない場面でした。
あのワンショットだけで(この映画の)全てが赦せてしまったのでした( ´Д`)

2021年2月7日 MO V I X亀有/スクリーン9