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哀愁しんでれらのnnnのネタバレレビュー・内容・結末

哀愁しんでれら(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ドン底に突き落とされた女性が思わぬ出来事から開業医と結婚し幸せを手にするパート1と、徐々に狂わされて狂気に満ちた後味の悪さが残るパート2に分かれている作品。

この役を土屋太鳳にやらせたのは、良かったかもしれない。天真爛漫か清純な役ばかりやってきたからこそ、後半の狂気に満ちていく様が映画全体気持ち悪さを表している。田中圭も同様に微妙に狂っている医者を上手く演じている。部屋の絵や自身の裸を何年にもわたり描いてきていたり、爽やかイメージをじめじめと不安に落としていくのが良い。何より怖いのはひかり役の子供。サイコパスな子供の不気味さが全面に出ていた。

本作は結末含め、後味悪さが肝。そこはよくできていたのだが、ちょっと描写が足りない箇所がパート2で多かったように感じる。この主人公の落ち度があってからこそ、狂気じみた最後に向かうのだが、パート1に時間を割きすぎたか、描写がもっとほしい。子供との約束を破る、嘘をつくように子供に仕向ける、お弁当を捨ててることを指摘できない、など主人公にも子供に信頼されない理由がたくさんあるのだが、これらを深掘りしてほしかった。あえて深掘りしてない演出かもしれないが。終わり方もあっさりなので、その演出には賛否わかれると思われる。
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