ノラネコの呑んで観るシネマ

アオラレのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

アオラレ(2020年製作の映画)
3.6
現代版の「フォーリング・ダウン」を期待したが違った。
怒れる白人の中年男が事件を引き起こすのは同じだが、こっちのラッセル・クロウは最初からイカれた犯罪者。
一応コミュニケーションが取れるバージョンの、13金のジェイソンみたいなもので、社会性の部分は「世の中皆んな怒りっぽくなってるね」程度。
その分、わかりやすいB級スリラーにはなっていて、ヤケクソで殺す気満々のでっぷりクロウに追い回されるのは、結構スリリング。
残念なのは露骨なご都合主義で、主人公の女性だけでなく、警察までおかしな行動を連発する。
ケータイにパスワードかけない奴なんて、今どきいるのか?
まあ観てる間は結構楽しめるが、それだけ。
モチーフを生かし切ってるとは言い難い。
観終わって思ったのは「『フォーリング・ダウン』って、当時の評価は微妙だったけど、名作だったよな」ということ。