息子を学校に送る際に渋滞に巻き込まれイラ立つ母親レイチェルが、クラクションを鳴らしたことをきっかけにドライバーの男に恨まれ、恐ろしい事態に巻き込まれることになる物語。
「煽り運転」という昨今の日本でも社会問題になっている題材を通して、
「ヤバそうな相手とはとにかく関わってはいけないし、自分の行動が災厄を呼び込み助長することがある」ということを生々しく感じさせてくれて、自制心や怒りのコントロールの大事さなども含め、教訓が多分に詰まったスリラー映画となっています。
名優ラッセル・クロウ演じるドライバーの男の、
投影と倒錯にまみれた「(彼なりの)歪んだ正当性」が端的に示されることで、ただの短気な男とは別種の「ヤバさ」が即座にこちらに伝わってくる魅せ方と人物描写が秀逸で、
一線を平気で踏み越えてしまう恐ろしさも相まってしっかりハラハラさせられました。
観終わると、いつにも増して安全運転を心がけようと思える、そんな映画でした。