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劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者 ルカリオのGTのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

実に約10年ぶりくらいの再鑑賞。そもそもポケモン自体見るのが恐ろしく久しぶり。子供の頃大好きだった映画だが、大人になった今鑑賞してみても全く色褪せない、素晴らしい映画だった。
なんと言っても主役のルカリオのカッコよさ。子供の頃見た時からすでにルカリオは私にとってヒーローそのものだったのだが、今見ても全く惚れ惚れするほどカッコ良い。波動弾を打つ姿、アーロンに裏切られたことに対して苦悩する姿、そして最後には自らを犠牲にして皆を助ける姿。全てがもう堪らないほどカッコいいのだ。
ファンタジーな世界観も魅力の一つ。そもそもポケモン自体がファンタジーじゃないかと言われそうだが、巨大な海に立つ城やポケモンが多く生息する世界の始まりの樹の描写は非常に美しく、ロマンが溢れている。度々登場する端役のポケモン達も魅力がいっぱいで、マネネやウソハチは可愛らしいことこの上ない(マネネの声がキングコング梶原というのにも驚き)し、みんなのトラウマとして名高いレジ系の冷酷な不気味さも素晴らしい。
ストーリーに関してはかなり批判するべき点は多いだろう。一番まずいのが、ミュウがピカチュウを攫ったのがただ遊びたかっただけだったという点だ。それを助けるためにサトシたちはわざわざ危険な世界の始まりの樹まで行き、しかもルカリオが犠牲になる、というシナリオはちょっと首を捻らざるを得ない。しかもミュウがピカチュウを連れ去ったのも、キッドのマニューラが攻撃を仕掛けたからというのもいただけない。キッドが何もしなければ、こうはならなかったのでは…。だがサトシとルカリオが友情を結ぶ過程は王道ながらとても熱いものがあるし、最後、アーロンがルカリオを封印した真相が分かるシーンは、思わず涙が流れるだろう。
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