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名探偵ホームズ1 青い紅玉(ルビー)の巻のbackpackerのレビュー・感想・評価

4.0
「知能犯はもうやめだ!!」
宮崎駿監督が『風の谷のナウシカ』と同時上映で公開した、犬の名探偵シャードック・ホームズの冒険短編です。
これがまた極めて完成度の高い短編でして、文句無しに面白いです。
どことなく、『カリオストロの城』や『ナウシカ』の系譜といいますか、気配があるのは勿論、青い紅玉の輝きは『ラピュタ』の飛行石へと昇華を遂げるのかなぁと感じます。まさしく、宮崎駿監督の魅力が詰まった原石的作品です。
モリアーティならぬモロアッチ教授の古典的悪役っぷりのように、各登場人物の役割が単純明快で、とても愉快痛快な冒険活劇です。

因みに、私は子供の頃『冒険航空会社モンタナ』の再放送を見てまして、opのALFEEの曲が好きでした。ゴールドラッシュ!100万$でも~♪なんて、今でも口ずさめます。
このホームズシリーズは、モンタナ・ジョーンズの源流であり、全てはここから始まったわけです。教授製作のマシーンは、モンタナのゼロ卿が生み出すメカローバーに繋がっているのです。
しかして、やはりこのホームズの完成度ったらないです。
熱量が違いますね。桁違いにこっています。
特に、動と静がはっきり感じられる動かし方には脱帽です。
こんな面白いアニメがお蔵入りしなくちゃならんかったんですから、当時のスタッフの皆さんは歯痒かったでしょう。

イキイキのびのび心踊る、冒険活劇アニメの傑作、まだご覧になっていない方は、是非ご鑑賞ください!
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