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名探偵ホームズ1 青い紅玉(ルビー)の巻のnamのレビュー・感想・評価

3.9
「アクション満載!宮崎駿が最後に手がけたテレビシリーズ」

1982年にイタリアの国営放送と共同で製作され、1984年の「風の谷のナウシカ」で併映された2本の内1本。

監督はジブリ設立前の宮崎駿が手掛けており、「カリオストロの城」と「風の谷のナウシカ」の間の作品という位置づけです。

1本あたりはだいたい30分弱ですが敵のモリアッチ教授(後のモリアーティ教授だが権利関係でコナンドイル側と揉めていたため)とのダイヤを巡る追いかけっこが非常にダイナミックです!「カリオストロの城」で有名な冒頭のカーチェィスシーンを担当したスタッフ達も入っており、その延長線上にある事が分かる、飛空挺と車のチェィスシーンはかなりダイナミックです!


DVDの特典の当時のスタッフのインタビューも観たのですが、原案がイタリアからであったりと、アクションやデザインなど宮崎駿要素はしっかりあるものの。
作画するスタッフも楽しめるようなお楽しみ的な要素も多くあったり、その後の作品はカットの隅々まで彼のコントロールの元作られる作家性の強すぎる作品になった事を考えると、良くも悪くも「宮崎駿にとって最後の気楽に作った作品」という言葉が印象的でした。

目的も子どもが楽しめる事に比重を置いているため、何も考えず観て楽しめるというエンタメ要素に振り切った部分での宮崎駿監督の才能が発揮された作品です!
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