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親知らずのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

親知らず(2020年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

母親のいない父子家庭の女子高生が主人公。彼女と彼女を取り巻く奇妙な人々との日常を描いたお話。
1時間弱の中編。監督の卒業制作にして沖縄国際映画祭のU25部門のグランプリ作品。amazonプライムで鑑賞。
主演女優は監督の妹さんらしい。

思春期のヒロインの内面を表したような多彩な映像表現が素晴らしい。ヒロインが暗闇で食事するシーンや窓から破いた紙を撒く場面など、印象的なカットが多くてセンスが感じられた。淡々とした日常が続くストーリーなのに観ていて飽きない。全編静か目なトーンの作品なのだが、終盤の父親の凶行シーンは荒々しくも色使いがかっこよくて目を引いた。ストーリーは曖昧なものの、ペットポトルおじさんとヒロインの過去など謎めいた部分が散りばめられており、深みがあってしかもきちんと決着した話になっている。台詞は少なめだが、冒頭のヒロインの独白など心に響くエネルギッシュな言葉が多かった。あまり期待しないで観たが掘り出し物だった。でもこの面白さを伝えるのはなかなか難しいかも(^^)
主題歌がとても良い曲。

母親のいないヒロインのために先生が作る弁当の量が多すぎ(^^)
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