菩薩

スクープ・悪意の不在の菩薩のレビュー・感想・評価

スクープ・悪意の不在(1981年製作の映画)
3.7
シドニー・ルメットもポラックもどちらも社会派の作品撮ってるからややこしいのですが、こちらはポラックの方です。無関係なのに新聞に犯人扱いの記事を載せられ人生を狂わされた男のお話です。悪意の不在どころか悪意しか無い気もしますが、仕事を失い、友人を失った哀れなポール・ニューマンが、逆に情報を活用し怒りの反撃に出ます。

近年ではマスコミもマスゴミだなんて呼ばれちゃったりして、随分と風当たりもきつくなっているようですが、メディア・リテラシーについては、より深刻な問題になってますね。特にTwitterをはじめとするネット上での不確定情報が悪い形で流布されるケースが後を絶たない気がします。

これは当然載せる側も確かな裏を取らずに載せるってのが悪いんですが、やっぱり受け取る側も悪いと思います。特に批判や悪口に近い悪評、デマのケース。せっかく災害時等有意義に活用できるツールなんだから、そんな事でマイナスイメージを植え付けたってしょうがないしもったいない。なぜそのような意見が出るに至ったかをしっかりと見極めないといけません。この映画のように、元は悪意が不在でも、気付いたら加害者になっているかもしれない可能性を考えて発信する必要があると思います。一度出した物は容易には消せないのです。

ちょうど『宇宙兄弟』の新巻にいい言葉があったので引用します。

「発する言葉は自分自身。鏡を見てるってことに気付いてない人が多いだけ。」

宇宙兄弟27巻は絶賛発売中です。

注:講談社とは無関係です。