逆鱗

#生きているの逆鱗のレビュー・感想・評価

#生きている(2020年製作の映画)
3.2
SNSは災害時にも役に立つ

ゾンビジャンルムービーに現代ならではのガジェット(ドローン、タブレット、スマホなど)を交えてエッセンスとしている。

ドローンで外の様子を伺ったり、お向かいさん宅へ綱を渡したり、SNSに生存していることを投稿したり、ゾンビパニック下でもガジェットは役に立つ。

シチュエーションも良い。マンションの自室内でたった1人生き残っていると思いきや、絶望感の極みの時に向かいの棟でも生存者がいることがわかる。

題材の良さが活きていないのが点数が伸びないところ。
ゾンビモノは、サバイバルか、感染の謎を解くかのどちらかOR双方で話が展開することが多い。

この作品はサバイバルの方だが、サバイバル術やどうにか生きようとする工夫が弱い。
飢え寒さ渇きなどの切迫感がないし、顔もやつれておらず、髭も伸びないし、女性も肌艶良さそうだ。
断水してりゃトイレも流れないだろうから、汚物処理にも困るはず。ここを隠しているのもサバイバル感が出ずにリアリティに欠ける点である。

DIYの罠でゾンビを倒したり、隣の部屋に侵入してアイテムを集めるなどの良さはあったので、もう少しここら辺りを膨らませて欲しかった。

最後は結果SNSの投稿が救助のキッカケになっているというオチでゾンビモノはを現代風にアップデートする気概は感じられた。

素材と試みは良いだけに惜しい作品だった。
逆鱗

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