コロナ禍で閉まっていた韓国の映画館の復活の狼煙となった本作ですが、そのテーマが家から出ずに(ゾンビ)パンデミックを生き残るというのもなかなか風刺が効いているじゃないですか。勿論撮影はコロナ以前だろうけど、こういった偶然がポップ・カルチャーの摩訶不思議なところ。
肝心の中身はツッコミどころ満載だけど非常に楽しい作品に仕上がっていて、室内で生き残るためのアイデアの数々の楽しさだけで十分元は取れる。エンタメだと油断していると壮絶な描写が襲ってくる、なんてハラハラもお手の物。大分前から思っているけど、一年に一本しか映画を見ない人たちは、その一本は絶対韓国映画にしたほうがいいと思うよ。
主人公の男の子、いつも半開きの口でどこかで見たことあるなと思っていたら、『バーニング 劇場版』で(村上春樹作品主人公なのに)童貞感満載だったユ・アインさんか。