【栄枯盛衰】
近年のヤクザを描いた映画といえば東海テレビの傑作ドキュメンタリー「ヤクザと憲法」がまず浮かぶ。この映画を観た人は機会あれば観てほしい一品。
擬似的な「家族」として生活を共にし、仁義と人情を重んじるヤクザという世界は平成、令和を経ていかなる影響を受けるのか。
果たして彼らに人権が必要なのか?
裏家業で金を稼ぎ、社会を荒らしてきた彼らを助ける必要があるのか?
時間の流れを「ある事件の懲役刑」という出来事で表現しているが、彼の視点でみる世界の変貌はただちに理解をするのは難しいに違いない。
(この点は「ソーシャンクの空に」でも描かれてるが…)
ヤクザ映画はそのしのぎの形と対立組織との抗争、あるいは警察との関係を軸に描かれることが多く、この映画も序盤こそそれを踏襲しているが、なによりも見どころは後半で、これまでにない焦点ともいえる。これも時代か。
2021.1.31